[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「………」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : あの日から数日後、スレッタは…

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : ボ~っとしていた

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 今回の事は、特に何か辛い事があったわけでも、誰かが犠牲になったわけでも無い

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : だが…

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 彼女は、何か引っかかっていた
よく分からないけど…何か

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : (あれ…?)

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : なんで私は、図書館にいるんだっけ?

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 分からない、何も
ただ

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : まるでそれは誘われるように

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 一つの本に手を……

[メイン2] シルバーファング :  

[メイン2] シルバーファング : ─────パシ。

[メイン2] シルバーファング : スレッタが手を伸ばした先にある、古めかしく
それでいて、表題の無い本。

[メイン2] シルバーファング : その図書館に並ぶ本の群とは、どこか違うような
何か、異質で、それでいて惹き付けられるような何かを
放っていたその本へと手を伸ばしたスレッタの腕を遮るように。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……?ファングさん…?」

[メイン2] シルバーファング : ごつごつとした手が、スレッタの細い腕をつかんだ。

[メイン2] シルバーファング : 「……ふぃ、あぶねぇとこだったぜ?」
ニヤリと笑い、スレッタを見下ろし。

[メイン2] シルバーファング : 「……スレッタよ、最近……心ここにあらず、と言ったところじゃのう?」

[メイン2] シルバーファング : 「極めつけには─────これじゃ」
スレッタの代わりに、その表題の無い古本を手に取る。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……?それが、どうかしたんですか…?」

[メイン2] シルバーファング : 「ああ、こいつはじゃな……」
皺の多い顔に、さらに皺が寄せられ。

[メイン2] シルバーファング : 「─────"あやつ"じゃよ」

[メイン2] シルバーファング : 「名前は言わねーぜ?……おっと、スレッタも気をつけるんじゃ
 あやつの名前を言ってしまえば………」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「”あやつ”……」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……!」
それを聞いてハッとする、もしかしてあの時の…!

[メイン2] シルバーファング : その様子を見て、ファングもまた静かに頷く。

[メイン2] シルバーファング : 「……あの時、お主達のおかげで理央ちゃんはすっかり元通りになり
 しかも、小説家として今は、徐々にその芽を咲かせ」

[メイン2] シルバーファング : 「悪を斬り払った勇者達によって、見事ハッピーエンドを」

[メイン2] シルバーファング : 「─────とは、ならなかったのじゃよ」

[メイン2] シルバーファング : 灰色の瞳が、手に持つ古本へと向けられ。

[メイン2] シルバーファング : 「……"あやつ"は今もこうして、生贄を探しておるんじゃよ
 全く、傍迷惑な野郎だぜ、スレッタちゃんもそうは思わんか?」

[メイン2] シルバーファング : かかか!と小さく、気さくに笑いながら。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「どどど…どうしましょう!?そ、それなら、今すぐ処分しないと…!」

[メイン2] シルバーファング : 「………うむ、ワシもそう思っとったが……」
眉を顰めながら。

[メイン2] シルバーファング : 「この本を焼却したところで、な~んも解決しなかったりするんじゃよ」

[メイン2] シルバーファング : 「なんて説明すればええのかのう……?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……えっ?」

[メイン2] シルバーファング : 「この本は、ふぅ~む……あれじゃ
 水星に恐ろしい宇宙人がいたとするじゃろう?」

[メイン2] シルバーファング : 「であれば、その宇宙人をこの地球へ呼ぶための
 ロケット飛行機みたいなもんじゃ」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「飛行機ですか…?」

[メイン2] シルバーファング : 「うむ」
こくりと頷き。

[メイン2] シルバーファング : 「しかも飛行機程度、水星に住む宇宙人からすれば
 いっくらでも作れてしまうとなれば……どうじゃ?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「それは…」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「そんなの……どうすれば…?」

[メイン2] シルバーファング : 「………うむ」
深刻な表情となり。

[メイン2] シルバーファング : 「……少し、着いてきてくれるか?
 ここじゃと、ちと話がしにくくてのう、はっはっは!」

[メイン2] シルバーファング : 静かに読書を楽しむ一般客を見渡しながら、軽く笑い。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「あっ、はい」
言われるままについて行く

[メイン2] シルバーファング : ─────そして、スレッタとファングは、ひと気の少ない公園へと訪れた。
安全面の配慮というやつで、すっかり遊具なども見当たらず
子ども達の姿は無く、地面に残った遊具の痕だけが、寂しさを物語っており。

[メイン2] シルバーファング : 快晴とは言えない、曇りがかった空の下。
スレッタをファングはベンチへと座らせ
そして、コホンと一つ咳をし。

[メイン2] シルバーファング : 「─────お主は……あの時、"夢"で見たじゃろう?」

[メイン2] シルバーファング : ファングは空を見上げながら、徐に語りだし。

[メイン2] シルバーファング : 「理央ちゃんの潜在意識の、さらに奥深い底
 ─────レンガの壁……その向こうにいるであろう、"あやつ"の気配を」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……!!」

[メイン2] シルバーファング : 「かっかっかっ!チリちゃんもユリウスも、きちんと
 真面目にテストを解いておったというのに
 お主は、大爆睡してたよのう?」

[メイン2] シルバーファング : 緊迫した空気を少し緩ませるため、ジョークを交えつつ。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「え?いやぁ、アハハ…」
少しバツが悪そうに

[メイン2] シルバーファング : 「しかし、それが功を奏したとも言える」

[メイン2] シルバーファング : 「実はじゃな……ワシの中に今、"あやつ"がおるんじゃよ」

[メイン2] シルバーファング : 親指を己の胸元に立て、眉をへし曲げながら口角を上げ。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……えっ?」

[メイン2] シルバーファング : 「はっはっは!武術界の大御所と褒めちぎられておるワシじゃが
 けーっきょく、ワシがつえーのは人相手だけじゃ」

[メイン2] シルバーファング : 「これでもかなり"気"をコントロールして、"あやつ"の魔術を
 どうにか発散させておる
 ─────"邪悪"が、ワシを乗っ取ろうとしておるんじゃよ」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「そ…それって、どどどどうすれば…!?」

[メイン2] シルバーファング : 「………………」
踵を返し、スレッタに背を向け。

[メイン2] シルバーファング : 「………一つだけ、方法がある」

[メイン2] シルバーファング : 「お主は、"あやつ"への干渉が、他の者達よりも
 しやすい体質へと成り代わっておるんじゃ
 何せ、"二度"も、"あやつ"と遭遇したことになるんじゃからな」

[メイン2] シルバーファング : 「つまり─────ワシが、"気"をお主にも送り込むことによって
 ワシの潜在意識に、お主を呼ぶことができる
 ……つまり、"あやつ"とまた、対峙することができる」

[メイン2] シルバーファング : 「ワシを乗っ取りきれておらん今ならば……もしかしたら
 "あやつ"は弱体化しておるかもしれん
 これを好機と見ることはできるじゃろう、しかし……」

[メイン2] シルバーファング : ゆっくりと、スレッタの方へと振り返り。
真っ直ぐと、灰色の瞳を向け。

[メイン2] シルバーファング : 「─────超危険じゃな」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「………」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「分かりました…やってみます」

[メイン2] シルバーファング : 「…………………」

[メイン2] シルバーファング : 「………良いのか?
 ワシから言っておいてなんじゃが……」

[メイン2] シルバーファング : 「ぶっちゃけ、スレッタちゃんが命を張る理由は、無いじゃろう」

[メイン2] シルバーファング : 「まぁワシは、あの時のスレッタちゃんが見せた
 底力を見て、おっ?もしかしたら行けるんじゃね?って
 思うて、スレッタちゃんを探しにここに来たわけなんじゃが~……」
馬鹿正直に、ここへ来た経緯も騙りつつ。

[メイン2] シルバーファング : 「─────とは言え、未来の"希望"を有する若人が
 たかが老兵如きのために、命を落とすというのも
 そいつは……目覚めが悪いじゃろう?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「で、でも…話聞く限りでは私しかできないみたいですし…」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「それに、ファングさんに死んでほしくないですよ…」

[メイン2] シルバーファング : 「………………」

[メイン2] シルバーファング : 「………はっはっは、スレッタちゃんは、実に優しいのう
 そうじゃのう……それが、お主の美徳であり、そして……」

[メイン2] シルバーファング : 「─────"強さ"でも、あったのう」
頬を緩ませながら、スレッタを心から認めるように。

[メイン2] シルバーファング : 「……危なくなったら、ワシの潜在意識に呼び掛けておくれ
 すぐにこっちの世界に、スレッタちゃんの意識を引き戻す」

[メイン2] シルバーファング : 「……準備は、良いな?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……はい!」

[メイン2] シルバーファング : その返事は、真っ直ぐであった。誰よりも。

[メイン2] シルバーファング : ─────そしてファングは、スレッタの額に、分厚い指を近づけていき。

[メイン2] シルバーファング : そして、ぴたりと着けると……。

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   : ─────スレッタは、意識が一気に、遠退いていく。

[メイン2]   : そこは、暗闇であった。

[メイン2]   : 周囲には、何も無い。

[メイン2]   : 重力も無い、時間間隔も無い。

[メイン2]   : あるのは、スレッタというエネルギーを持つ思念体と……。

[メイン2] ??? : 「─────あ?」

[メイン2] ??? : そこには、ガタイの良い長身の男がいた。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「あ…貴方は…?」

[メイン2] ??? : その問いに、ニヤリと笑い。

[メイン2] ??? : 黒髪を逆立てた男は、空間に装飾の彩豊かな椅子を形成し
凭れ掛かるように座りながら、脚を組み。

[メイン2] ??? : 「俺か、俺はそうだな………」

[メイン2] ??? : 「ちょっと人類最強の男をやってる暇人、ってか?」

[メイン2] ??? : 「─────んで?嬢ちゃんよ……何の用だ?
 いや………そいつも、どっちだっていいな
 客人であっても、刺客であっても、歓迎するしなァ?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「あっ、え~っとその~…」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「首の無い大男みたいな…そんな人見かけませんでした?」

[メイン2] ??? : 「あ~~~?………クックック、なんだ、そういうことか」

[メイン2] ??? : 「お前も、"契約"をしたいってことだな?」

[メイン2] ??? : 「なら簡単だぜ?
 ─────"俺"の名前を口にしろ」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……い、いやそうじゃなくて!」

[メイン2] ??? : 「あ~?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「私はその人を何とか追い出す為に来たんです!」

[メイン2] ??? : 「へぇ?追い出すか、そいつは何の為だ?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「何の為って…このままじゃファングさんが乗っ取られちゃうから」

[メイン2] ??? : 「乗っ取られたとして、一体何が問題なんだ?」

[メイン2] ??? : 「─────くくく、この際もっと詳しく自己紹介でもしておくか?」

[メイン2] ??? : そう言い、嘲笑を浮かべながら脚を組み替え。

[メイン2] ??? : 「俺は、"邪悪"そのものだ
 ……つってもよぉ、住処はこれでも、結構選んでる方なんだぜ?」

[メイン2] ??? : 「例えばよ、ハリガネムシがいるだろ?カマリキに寄生する
 すっげぇ気持ちの悪いやつ
 あいつはでも、人間には寄生はしねぇんだってな?
 カマキリにしか寄生をしねぇらしいんだわ」

[メイン2] ??? : 「理屈は分からねぇが、まぁだがよ
 そのカマキリは、"自由"を手にするんだぜ?」

[メイン2] ??? : 「悲しい生き物だよなぁ?子孫を残すのに馬鹿程エネルギー使うもんだから
 そこでコロッと死んじまうんだ、な~んも華がねぇ」

[メイン2] ??? : 「だが、寄生したカマキリは、本来寄りつくことのない
 未知の場所へ、自らの足で進みだす
 そしてそこで、これまで己が使命と思い込んでいたこととは
 乖離した、全く別の行動を起こし、そして"自由"を手にする」

[メイン2] ??? : 「そいつと全く同じだ!
 俺は、乗っ取るなんて言い方をすると悪く聞こえるかもしれねぇが
 どっちかって言うとだ」

[メイン2] ??? : 「─────本来あるべき姿に戻しているだけだぜ?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「………?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……すいません、どういうことですかそれって…?」
よく分かっていないような顔をする

[メイン2] ??? : 「……………」
ええ……と困惑してる顔。

[メイン2] ??? : 「……まぁ、例えばだぜ
 お前は"あの時"、理央の部屋にあった本棚をブチ壊した時
 そして、理央の姿になった"俺"を力で拘束した時」

[メイン2] ??? : 「心のどっかで、「よっしゃ!」と思わなかったか?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……!」
そこでハッとした顔になる

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「あっ!ももももしかして…!」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「貴方ですか憑りついてるの!?」

[メイン2] ??? : 「そうだよ!!!」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「そうだったんだ!!!」

[メイン2] ??? : 「そうだったんだよ!!!!」

[メイン2] ??? : すっかり椅子からコケ落ち、調子をズラされ、表情も崩れつつ。

[メイン2] ??? : 「と、と、とにかくだ!!」

[メイン2] ??? : 「人間ってのはよ、誰しもが何かを虐げる時に
 喜びを感じちまうような、そんな感情を持ってんだよ
 俺はそいつの居心地が良くてな~?」

[メイン2] ??? : 「だから俺はそこに住んでるだけだ
 ちょっとその感情も大きくなるくらいだけどな?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「い!いやでも!」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「理央さんはどう見ても苦しんでましたよ!ダメですよあんな思いをさせるのは!」

[メイン2] ??? : 「そうか?あいつが望んだことだぜ?」

[メイン2] ??? : 「他の誰かと比べ、劣等感を抱き、やがてそいつは恨みへと昇華し
 そして俺を受け入れることになった
 そもそもだ、俺を必要としねぇならよ……」

[メイン2] ??? : 脚を組み替え。

[メイン2] ??? : 「俺を追い出すことなんて、容易なことなんだぜ?
 簡単が、いらねぇって思えばいい、理性が勝てばいい、そんだけだ」

[メイン2] ??? : 「─────スレッタ」

[メイン2] ??? : 「一体何が悪いんだ?というかよ」

[メイン2] ??? : 「お前だって」

[メイン2] ??? :  

[メイン2] ??? : 「─────人を排するのに、躊躇しねぇんだろ?」

[メイン2] ??? :  

[メイン2] ??? : ぐちゃりと音がした。

[メイン2] ??? : それは、スレッタの足元。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……?」
足元を見る

[メイン2]   : そこには─────

[メイン2]   : 潰れた、トマトが。

[メイン2]   : ぐちゃぐちゃになり、原型も留めていなかった。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「理性が勝てばいい……それは本当なんですか…?」

[メイン2] ??? : 「………ん?」

[メイン2] ??? : ─────期待とは違った反応に、眉を顰めながら、眼前の少女を見やり。

[メイン2] ??? : 「……ああ、そうだぜ?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : ああ、そうか

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : そういう事か

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : ファングさんが、彼が私をここに呼んだ理由が分かった

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 彼が依頼したのは……

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : この邪悪の”討伐”だ

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : CCB<=90 エアリアル (1D100<=90) > 40 > 成功

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「エアリアル!」

[メイン2] エアリアル : 彼女の声に呼応し、白い巨人が来て

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 彼女がそれに搭乗する

[メイン2] ??? : 「─────!!!」

[メイン2] ??? : 「ど、どこから現れやがった……!?いや、こいつは……!?」

[メイン2] ??? : 「お前の……魂の、叫びに呼応し
 この空間の壁をブチ壊し、入ってきやがったってことか……!?」

[メイン2] ??? : 見上げる─────その巨大な、白いそれを。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : その問いには答えない、彼女はその巨人の手を振り上げ…

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 叩き落とす

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : CCB<=90 (1D100<=90) > 72 > 成功

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   : ─────ぐちゃり。

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   : 真っ暗な空間の中。
鮮血による、真っ赤な花が咲いた。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……あっ、そういえば」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「どうやって帰るんだっけ…?」

[メイン2]   : その言葉を最後に、スレッタは意識が徐々に、途切れていく。

[メイン2]   :  

[メイン2]   :  

[メイン2]   : ─────そして、温度を感じるだろう。
音も聞こえるだろう。鳥の声が、道路を走る車の音が。

[メイン2] シルバーファング : 「……大丈夫か?スレッタ」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「……あっ!ファングさん!」ハッと目を覚ます

[メイン2] シルバーファング : 「!! おお……!無事か……!?」

[メイン2] シルバーファング : 「乗っ取られたりとかせんか!?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「はい!大丈夫です!」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「悪い虫は退治しておきました!」

[メイン2] シルバーファング : 「……!な、なんと……!?こんなにも早く、じゃと……!?
 どれどれ……むんっ!」

[メイン2] シルバーファング : 老人は目を閉じ、意識を体の中心へと集中させ……。

[メイン2] シルバーファング : 「………本当じゃわい、綺麗さっぱり消えておる
 "邪悪"の欠片も、どこにも無いわい
 ………はっはっはっはっは!!全く全く!お主はすげぇ奴じゃわい!」

[メイン2] シルバーファング : 愉快そうに、豪快に笑う。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「エヘヘ…そうですか?」
褒められて嬉しそうに

[メイン2] シルバーファング : 「ああ!スレッタちょこっと、ヒーロー興味あったりとかせん?」

[メイン2] シルバーファング : しれっとヒーロー協会に勧誘する爺さん。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「ヒ、ヒーローですか…?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「でも私エアリアル乗らないと戦えないですけど大丈夫ですかね…?」

[メイン2] シルバーファング : 「ダイジョビダイジョビ、ワシの同僚もそんな感じの奴おるし!」

[メイン2] シルバーファング : 「それに─────"邪悪"に打ち勝つ力があるというのなら」

[メイン2] シルバーファング : 「それだけ、素質十分じゃろう?」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : その話を聞いて、少し悩んだが
ガンダム社のイメージアップにもなればと思い…

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「で、ではお願い、します!」

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 割とあっさり承諾した

[メイン2] シルバーファング : その返答に、うむうむ!とニッコリと笑い、頷く。

[メイン2] シルバーファング : 「では行くぞ!スレッタ!」
踵を返し、天を見上げると。

[メイン2] シルバーファング : 曇りがかった空が晴れていき、太陽の光が漏れてくる。

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 「はい!」
光を刺す方向へ二人で進んでいく

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 無邪気な笑顔で

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー : 闇を抱えたまま

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :  

[メイン2] スレッタ・マーキュリー :